2018年02月11日

先週のメールマガジンから

【住宅ローン金利の特徴】2018年02月08日(木)

住宅ローンの各種の金利についての次の説明のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.固定金利型、変動金利型のどちらでも金利情勢によっては、未払い利息が発生する可能性はある。

2.フラット35に固定金利期間選択型住宅ローンを組み合わせると、金利変動リスクは小さくなる。

3.固定金利期間選択型住宅ローンの金利は、固定金利の期間が長いほど金利は低くなる傾向がある。

4.変動金利型住宅ローンは5年間返済額が変わらないので、5年間は金利変動リスクはないといえる。

5.固定金利期間選択型では、固定金利期間終了後は新しい適用金利に応じて、返済額も変動しうる。

正解:5

未払い利息は、金利が高くなっているにもかかわらず返済額を変えないことが原因で発生します。変動金利型住宅ローンでは、5年ルールや125%ルールがあることによって、このようなことが起こりうるのですが、固定金利型住宅ローンでは、金利が変わりませんから返済額も変える必要がなく、未払い利息は発生しません。1.の説明は正しくありません。固定金利期間選択型住宅ローンでは、固定金利期間中は未払い利息は発生しませんが、固定金利期間終了後に変動金利を選択すれば、未払い利息が発生する可能性はあります。

金利変動リスクとは、返済期間中に金利が変わる可能性の大きさのことをいいます。固定金利では金利は変わりませんから金利変動リスクはなく、固定金利期間選択型、変動金利型の順に金利変動リスクは大きくなります。固定金利期間選択型住宅ローンからみると、これに固定金利型のフラット35を組み合わせると金利変動リスクは小さくなるものの、逆にフラット35からみると金利変動リスクは大きくなります。2.はフラット35に固定金利期間選択型を組み合わせるとなっていますから、金利変動リスクのないフラット35に金利変動リスクのある固定金利期間選択型と組み合わせるということで、金利変動リスクは大きくなります。2.は正しい説明ではありません。なお、金利変動リスクがないということは、金利が下がる可能性もないということですから、金利リスク自体がないということではありません。

期間と金利の関係では、一般に期間が長くなるほど金利は高くなります。返済期間が長いほど、その間にいろいろなことが起こる可能性がありますから、もしかしたら返済ができなくなるかもしれません。それに備えて、借り賃である金利は高くなる傾向があります。固定金利に限って見てみても、返済期間が長いと、その間に世間の金利が上昇して設定した固定金利が相対的に低くなる可能性があります。それに備えて、返済期間の長い固定金利ほど高く設定される傾向があります。3.の説明は、期間が長いほど金利は低くなるということで、一般的な傾向とは逆です。これも正しいものではありません。

先ほど説明したように、金利変動リスクとは返済期間中に金利が変わる可能性の大きさのことですから、5年ルールで返済額が変わらなくても変動金利型住宅ローンのルールで半年ごとに金利が見直されていますので、金利変動リスクがないということではありません。4.の説明は誤りです。5年ルールで金利が上がった場合、返済額は一定ですから返済額のうちの利息部分が大きくなり、元金部分が少なくなります。このためローン残高はなかなか減らなくなり、そこにさらに金利がかかってくるという悪循環に陥りやすくなります。利息部分が返済額を超えると、未払い利息が発生することになります。

固定金利期間選択型住宅ローンは、固定金利期間が終了して適用金利が変更されると、それに伴って返済額も見直されます。変動金利型のような5年ルールや125%ルールはありませんので、固定金利期間中に金利が急上昇した場合や、当初固定金利期間中に大幅な金利優遇を受けていた場合などには、新しい金利の適用によって返済額が大きく増加することもあります。5.の説明が正しく、これが本問の正解です。返済額の急激な増加ということを一つのリスクと見るなら、5年ルールや125%ルールのない固定金利期間選択型は、それらのルールのある変動金利型よりも、リスクは大きいということができます。金利タイプの選択にあたっては、金利変動リスクだけではなく、さまざまなリスクを検討することが大切です。

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 編集後記
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今週もお読みいただき、ありがとうございます。

平昌オリンピックが始まりました。3月のパラリンピックが閉幕するまで、事故や不正がなく、世界のアスリートたちが実力を発揮することを望みます。北京やシドニーでのオリンピックも、日本との時差はほとんどありませんでしたが、冬のオリンピックで時差のない大会というと、やはり20年前の長野五輪までさかのぼることになるのでしょうか。

20年前は銀行の支店勤務で、支店内の食堂でのお昼時に、いつもなら食べるだけ食べてすぐに営業室に戻るところを、このときばかりは上司も含めて多くの人がテレビの前で足を止めていたのを思い出します。あれからもう20年も経つのかと、時の流れの早さを思います。そして、東京オリンピックまで2年ということは、その10分の1の期間でしかありません。もうすぐじゃないか、という気になります。

ドーピングによるロシア選手の参加可否の問題や、北朝鮮と韓国の合同チーム等々、直前までいろいろありましたが、東京でのオリンピックでは、是非とも純粋なスポーツの祭典となることを望みます。もちろん平昌での大会も、純粋なアスリート同士の競技として、日本人選手を中心に声援を送りたいと思っています。
posted by 星野FP事務所 at 00:00| Comment(0) | メルマガから | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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